2階の主寝室は、1階とは趣の異なる空間に。柄もののカーテンを採用し、奥さまのおばあさまから受け継いだ100年ものの和ダンスを置いた。築100年は超えて現存する奥さまの実家も、S邸のアイデアになった

無垢の床、桧の柱、漆喰の壁と天井といった天然素材をふんだんに用いたLDKは、新品、骨董品に限らず、ご夫妻が良質にこだわった調度品が似合う

スペイン漆喰の天井に、角をとった梁が映える。大小の格子窓、オーガニックなカーテンも良い雰囲気

広い間取りは、気に入っていた以前の家を模した。ダイニングのダークブラウンが空間を引き締める

LDKの主役は、キッチンに置いた英国製のダイニングテーブル＆チェア。細部にまでこだわり抜かれた家具が、日常の中に美を表現する

LDK中央には開放的な吹き抜けを設けた。空間を縁取る梁がデザイン的に効果を発揮

奥さまのこだわりがつまった、アーチ状のニッチ。日替わりで、ご主人のコレクションや、奥さまセレクトのフラワーが飾られる

閑静な住宅街の高台に建つ三角屋根の外観がひと際目を引く。かといって主張し過ぎず、周辺に良く馴染んでいるのが素晴らしい。2階の窓の縁取りや、階段を上り玄関へと誘うタイル、広いウッドデッキ、良く手入れされた緑など、すべてが家づくりの参考になる

吹抜けの玄関には築100年の旧宅の古材を再利用。黒ずんだ梁は家族の歴史と旧宅への愛着が新居に受け継がれた証

ルイスポールセンのペンダントライトは、奥さまの実家で使っていたものを再利用し、想いを受け継ぐ

リビングの欄間は奥さまが、炬燵テーブルはご主人の手作り。建具は築100年の祖母の家の引き戸を再利用

Oさんが育った実家の庭部分に新築した平屋。樹齢100年を超えるマキを残し、周辺からの視線をほどよく隠すコの字型の平屋をデザインした

白を基調にまとめたシンプルな空間には、100年以上の時を重ねた和ダンスや、味わいのあるダイニングテーブルがよくなじむ。左手にはトイレ、浴室が連続し、家事の負担を軽減。勝手口を出たところには、ゴミ置き場が用意されている

鏡張りの収納扉が備わり、奥さまがダンスの練習を楽しむリビング。畳ダイニングや吹き抜け上部にある2階子ども室まで見渡せる設計だ

築46年の和風住宅を壊し、ハワイアンサーファーズハウスに生まれ変わったY邸。駐車スペースを増やして庭をなくした。代わりに、1階のデッキがリビングとつながる半戸外空間に

2階のホールには洗濯物を畳めるカウンターを設置。カウンターの下にパイプを通し、ハンガーをかけられるようにしたのは、奥さまからのアイデア

奥さまの実家から譲り受けた土地を活用。「ずっと暮らしていた実家の離れが二階建てで、家事をするにも階段の上り下りが大変。新居は平屋と決めていました」そう話すOさん夫妻

LDKは24畳を超える広さだが、1年を通じて心地よさで満たされる。「実家にいくと、我が家の全館空調の魅力を実感します」と奥さま。換気の際には熱交換がなされ、フィルターで花粉やPM2.5などを除去。省エネと健やかな環境が実現する。インテリアコーディネーターがついてくれることもうれしいポイント。岡本さんにバランスを整えてもらった