吹抜けの玄関には築100年の旧宅の古材を再利用。黒ずんだ梁は家族の歴史と旧宅への愛着が新居に受け継がれた証

平屋建てと2階建てから成る完全分離型の2世帯住宅。外観は切妻屋根の横のラインを強調

造作の玄関収納には匠の技による精巧なマツ材のスリッパ入れをサイドに設置

木目の浮き立ったスギの床の感触が心地いいリビングダイニング。ご主人も子どもたちも床でゴロゴロするのが大好き

広縁付きの端正な客間は共有空間

リビングの奥には続き間の和室があり、小さなお子さまのお昼寝や遊びに最適

床暖房で快適な親世帯のリビング。床はサクラ材

２つの家族を結ぶ廊下兼広縁。お互い自由に行き来できる

リビングの欄間は奥さまが、炬燵テーブルはご主人の手作り。建具は築100年の祖母の家の引き戸を再利用

ルイスポールセンのペンダントライトは、奥さまの実家で使っていたものを再利用し、想いを受け継ぐ

2階の主寝室は、1階とは趣の異なる空間に。柄もののカーテンを採用し、奥さまのおばあさまから受け継いだ100年ものの和ダンスを置いた。築100年は超えて現存する奥さまの実家も、S邸のアイデアになった

玄関に面した和室には旧宅の見事な欄間を再利用。玄関の意匠性を高めている

重厚感のある建て替え前の家の木組みを再利用した迫力の空間。正面には旧宅の古建具が使われている。建具の先に玄関と土間があり、土間の北側にプライベートスペースに通じる廊下が見える

和室の梁は、以前ここに建っていた古民家の梁を再利用。押入を浮かせることで、荷物の出し入れが便利になるうえ、光と風を採り入れる効果も

掘り炬燵で四季の庭を眺めながら晩酌するのが何より楽しみ。風情ある40年前の建具を再利用し、 大正浪漫の照明でコーディネートした

玄関から続く通り土間には薪ストーブを設置。防火対策として背面にレンガ張りの壁を設けた。洗い出しの土間は愛犬たちの憩いの場となっている。土間を仕切っている建具は、旧宅の建具を再利用したもの

再利用した古民家の古材や古建具と、真新しい無垢の床や天井、造作家具が調和して、新鮮さと懐かしさが溶け合った居心地の良い空間が実現。冬は薪ストーブで体の芯から暖まる。薪ストーブの背面の壁はレンガ張り

古材を用いた梁組みが風情を醸し出すLDK。長い間、家族の暮らしを支えてきた木組みが、この先また何十年と家族を支えていく。開放的なリビングダイニングの隣には和室があり、客間や家族のくつろぎ空間など多目的に利用