築4年経った現在は、巨大な多肉植物がひしめくドライガーデンが建物をいっそう引き立てている。外壁も新築当時のままの色合いと素材感を保ち続け、変わらぬ存在感を放つ

赤茶色の塗り壁の外壁と、突出した丸太柱、ターコイズブルーのドアや窓枠など、サンタフェ建築を忠実に再現した外観（新築当時）は、一度見たら忘れられないインパクト。建物はガレージ付きで、玄関とガレージの2方向から室内に入れるようになっている

玄関の正面にある廊下はギャラリーコーナーとして利用。壁の両側に、展示物のサイズに合わせてニッチが設けてあり、ネイティブインディアンの弓矢などが飾られている。一方、玄関ホールの収納コーナーを通り抜けるとガレージへの出入り口がある

奥さまのお気に入りのアイランドキッチンは、ターコイズブルーのタイルが目の覚めるような鮮やかさ。タイル敷きのダイニングは床を一段高くして、キッチンとダイニングテーブルの高さが揃うようにしてある。サンタフェ建築に倣い、室内の壁の角はすべて丸く加工されている

リビングから見上げた吹き抜け。壁面には現地で調達した手織りのラグが飾ってあり、ネイティブインディアンの紋様をモチーフにしたアイアンの手すりや、鹿の角の照明など、インテリアまで徹底的にサンタフェスタイルにこだわった

クリエーターの阿部さんがデザイン・製作したオリジナル洗面台。ターコイズブルーをアクセントに、ネイティブインディアンの柄をモチーフにした扉とタイル貼りのカウンターが絶妙に調和して、オブジェのような個性を放っている

アイアンの手すりも阿部さんが製作。こちらもネイティブインディアンの柄をモチーフにしたオリジナルデザイン。この家のシンボルマークにもなっている

吹き抜けに面した2階のフリースペースはカーペット敷きにしてあり、子どもの遊び場として活躍中。床が柔らかいので、ゴロゴロ寝転んだり、座り込んだりして遊べる。「フリースペースの真下にキッチンがあるので、炊事をしている最中でも子どもたちが遊んでいる気配が感じとれて安心です」と奥さま

土間のある玄関ホール。多肉植物を育てるためのニッチも造作した

古民家を思わせる杉板張りの外観。母屋と別棟ガレージとの付かず離れずの距離感、使い勝手の良さは、新築から4年経った現在もまったく変わらない

吹き抜けやウッドデッキが開放感を演出するLDK。テレビボード背面には古材をランダムに貼り、船舶照明をアクセントに配置した。無垢パイン材の床は肌に心地よく、差し込む日差しのおかげで冬もほぼ暖房いらず。デッキでは、奥さまがたくさんの多肉植物を育てている

日当たり抜群のランドリールーム。ご主人の趣味である多肉植物にも最適の環境といえる。共働きなので基本的に洗濯物は室内干しだが、窓を開けるとオープンテラスとつながり外干しもできる。洗面室と離したのもこだわり

150坪の広大な土地を活かして、迷うことなく平屋を選択した。植栽とエクステリアも『ぴたはうす』の設計・施工。一面に植えたヒメイワダレソウはお手入れ不要で、1年でこんなに美しい庭に仕上がった。離れのように見える左側のネイビーの外壁部分はご主人のトレーニングルーム。向かいの余っている土地にビニールハウスを建築中で、奥さまとお母さまが多肉植物を育てて販売する予定なのだそう

梁組みが見事なLDK。床や壁に用いたヒノキ材は、自己所有の山の木を夫妻で自ら伐採し、1年以上天然乾燥させたもの。築7年を経ていっそう色艶が増し、新築当時以上に味わい深い空間に。室内には気持ちの良い風が巡り、「今年の夏はエアコンを1度も使用しませんでした」とご主人