ギャラリーの入口とは別に設けた住まい専用の玄関。名栗（なぐり）加工を施した木製のオリジナルドアは『石牧建築』の若い大工による渾身の作

トワイライトの田園地帯に美しく浮かび上がるK邸。窓ガラスを通して光がゆらゆら揺れる様子をイメージした外観は「tayutau-hut」のネーミングにぴったり

奥さまの作品が美しく並ぶギャラリースペース。『石牧建築』の施工力によって、これほどたくさんの窓ガラスを使いながら耐震等級3を取得した

フロアダウンさせたコンクリート仕上げのリビングダイニング。奥の白い壁に、奥さまの実父である日本画家・栗原幸彦氏の絵を季節ごとに飾る。天井の現しの梁は、天竜杉の節をくりぬいて使った「芯去材」で、丸太を1本無駄なく使いきった

ギャラリーとリビングを緩やかに仕切る格子付きの収納棚。リビングとつなげてオフィシャルのイベント会場にも使えるよう、収納棚を移動させることもできる

中庭を挟んで、奥に見えるのが吹きガラス工房。大きな格子戸を介して、外と中のつながりを感じながらおおらかに暮らすことができる

クルーザーのキャビンを彷彿とさせる独立型のキッチン。窓から緑の景色を眺めながら調理できる。年季の入ったフライパンやコーヒーメーカーなどの調理器具はキャンプでも使っている

黒い焼杉の外壁と薪ストーブの煙突が青空にくっきりと映える。天竜の山々に囲まれた絶好のロケーションで、ギャラリー併設の平屋が長男の成長とともにゆっくりと熟成していく。第3回ふじのくに木使い建築表彰最優秀賞受賞作品

道路側のアプローチ。美しい方丈は、同社自慢の大工チームが時間をかけてていねいに仕上げた渾身の作

吹抜けが開放的なＬＤＫ。ダイニングの床は木の表面に大工道具の痕跡を残す「なぐり加工」を施した希少材。足触りが良く、掃除もラクにできる

中2階にある和モダンスタイルの和室は茶室をイメージ。漆塗りの洗面台、名栗加工を施したかまちが絶妙に調和し、雅な美しさを表現

北側に位置する玄関ポーチだが、格子から光が差し込むことで十分明るい。独特のけずり跡が残る日本古来の伝統技術「なぐり加工」を施した玄関扉、アイアンの手すりがついたベンチなど、こだわりが光る

玄関ホールからインナーガレージを臨む。凸凹感のある床は自社大工が施した名栗仕上げ。土地の高低差を利用し、半地下を降りてガレージにアクセスできるようにしたのがおしゃれ

勾配天井の広々とした玄関ホールがお出迎え。上質なラグマットが明るい空間に彩りをプラスしている。框には同社気鋭の職人が名栗加工を施し、高級感を演出。つき当たりには洗面室があり、左には脱衣室と浴室、右に行くとパントリーとキッチンへつながるという合理的な間取り

庭を望む大窓を備えたLDKは、無垢パイン材に包まれた優しい空間。床には凹凸感のあるなぐり加工が施され、歩くたびに足裏が心地よく、「傷が目立たないので、おもちゃを落としてもまったく気にならないんです（笑）」と奥さま