２階がＬＤＫ。こんなにシンプルで洗練されたくつろぎスペースが実現できた理由は、衣装は衣装部屋へ、使わない生活用品はロフト収納に詰め込めるからである。生活感を排除し、大好きな家具に囲まれた空間で暮らすスタイル。計画当初から思い描いていた暮しがそのままカタチとなった

ブラックメタリック色のガルバリウム鋼板。この無機質な冷ややかさとウッド調のポーチ・玄関ドアの組み合わせが絶妙なバランスの外観を醸 し出す。天候や時間帯で表情が変わる不思議な建物だ。キュービックスタイルの中はどうなっているのか、興味をそそられる

驚きのシューズクローク。クロークと呼ぶのは間違えかもしれない。扉が無いのだ。ドアを開けると最初に目に飛び込んで来る、いわばインテリアの一部になった。毎日のお出掛けが楽しくなるシューズコレクションルームと呼びたい

浴室のドアが透明？　実は洗面、脱衣スペースに鍵をかけれれば、この空間は全て独り占め。通常自宅のお風呂では体感できるはずのない開放感が広がる入浴タイム

御主人のアトリエ。２階へ上がるスケルトン階段が吹抜け感と明るさをもたらしている。心地よいスポットライトに照らされながら新しい作品を生み出す作業に没頭できるのである

カラフルなカーペットのお部屋は姉妹のプレイルーム。こんなに楽しめるお部屋だと夜になってもなかなか眠れないのでは？大好きなキャラクターとウォールステッカーに囲まれ朝の目覚めもウキウキ気分

キッチンに黒い壁。この色を選択された時に一見「邪道では？」と喉まで出掛かった瞬間が今でも記憶にある。ところが、ステンレスのエッジが効いたシンク・冷蔵庫との相性を考えると・・・なるほど、ブラックに勝るコーディネートは見当たらない

木造の家に鉄骨の階段。この意外性は不思議なくらいカッコイイ。段板の隙間から光が差し込む事で、空中散歩をしている錯覚すら覚えた感動が忘れられない。外壁・サッシ・階段の金属トリオが全てブラックに統一される事は、一体いつの時点で構想ができていたのだろうか？

実家がマンションで、階段の無い生活が当たり前だったこともあり、計画当初から平屋を希望していた

家具は担当者と相談しながらすべて新調し、空間にぴったりなコーディネートが実現。キッチン収納の内部にはクロスを貼り、こだわりの食器を置いて、「見せる収納」に。冷蔵庫も隠して設置し、生活感を排除したことで、常に洗練された空間をキープできる

1階より2階の床面積の方が大きく、四方に張り出した形状の個性的な外観。軒下は半屋外空間として多用途な楽しみ方ができるスペース。計画当初は、水害時の避難を考慮して3階建ての検討もと考えていたが、コストが跳ね上がるなどの理由から、2階バルコニー内にタラップを設置することで落ち着いた