吊り戸棚をやめることで、すっきり広々。クロスを変え、穏やかに役割を分けている。キッチンは夫妻の身長にあわせ、使いやすい高さに

暮らしにできるだけ光と風を採り入れられるようにと何度も吟味されたLDK。家族のつながりも重視したポイントで、キッチンに立つ奥さまのもとには、リビングで過ごす家族の様子はもちろん、玄関の出入り、階段の上り下り、さらには庭で遊ぶ愛犬モコちゃんの姿も運ばれる。照明は数や配置から、ライティングレールの位置や方向まで丁寧に検討されている

玄関から、和モダンを意識したコーディネートがなされている。階段下も有効に使われ、収納を用意

子ども部屋は左右対称のつくり。2階はどの部屋もバルコニーにつながっているので、布団も干しやすい

キッチン近くに水回りをまとめ、家事効率を高めた。建築費用を抑えられた分、ガス式の衣類乾燥機や憧れていたブラックの浴槽など、他社では難しかった設備機器を採用できた

いわゆる総2階建ての家だが、屋根形状と壁の配色により立体感とモダンさが生まれ、ほどよい個性をまとう外観に。南側の庭はドッグランとして使用

K邸のLDKには、心地よさとくつろぎが見事に調和する。川が流れる南側には今後も家が建つことはないため、敷地の特性を活かして大きな開口部を用意。たっぷりの光と風が室内に招かれ、ナチュラルな心地よさに包まれる。一方、床に濃いブラウン、天井のクロスにはチャコールグレーを選択し、開放的な空間に落ち着きをプラス。サッカーを観戦したり、映画を鑑賞したりと家族が自然に集う空間にくつろぎがもたらされた

小学校5年と2年の兄弟の部屋は、完全な個室ではなく、間仕切りで分けたりつなげたりできるスタイルに。「本当に個室が必要な時期はそれほど長くないので、“その後”のことまで考慮しました」とご主人。進学や独立で部屋が空いた場合には、つなげて広く使うもよし、趣味の部屋などに転換するもよし。将来、結婚して同居となった場合のことまで想定されている。テイストも、いつまでも使えるようなシンプルなコーディネートでまとめられた。

キッチンは吊り戸棚をなくしてすっきりと

リビングや庭で遊ぶ子どもたちを見渡せるキッチン。両面収納のフラットキッチンのおかげで吊り戸棚は必要なく、すっきりとした空間に

吊り戸棚を使わず、すっきりとした表情のキッチン。洗面台と同じタイルを足元に使用し、遊び心を取り入れた

「手元を見せたくなかったので」とシンクやコンロは壁側に。アイランドの作業台が穏やかに空間の役割を分けている

アイアンフレームが穏やかに役割を分けつつ、つながりを演出。キッチンからテレビが見えることもポイント

キッチンはオークの板張り。奥の塗り壁は落ち着きのあるトーンを選び、空間の役割を穏やかに分けている。家具のレイアウトに応じて照明の位置を変えられるよう、ライティングレールを採用した

吊り戸棚を廃し、すっきり広々とした対面キッチン。「女房の喜ぶ顔が見たくてね」と、ご主人はいつも釣ってきた魚を自分でおろして皿に盛りつける。ダウンライトのやさしい光が料理をよりおいしく見せる

畳コーナーがLDKの役割を穏やかに分け、広々としていながら、ほっとくつろげる。漆喰に包まれる空間は、シンプル＆ナチュラル。統一感を守りながら、グレーやタイル柄のクロスでアレンジを加えた

キッチンの天井は白く塗り、穏やかに役割を分けつつ、海沿いのカフェのような雰囲気を演出。このあたりのセンスとバランスに豊富な経験が感じられる。ダイニングテーブルはオリジナル。同社が運営するインテリアショップ『La Chouette Fuji』で気に入ったイスをあわせた

リビングとダイニングは格子の仕切りでやわらかく分離。開放感と一体感を保ちつつ、穏やかに役割を分け、それぞれの場所における団らんを落ち着いたものに。キッチン背面の食器棚は中身を隠せるようにしてもらった