1階浴室、2階リビングの外側だけ壁を2重にすることで、光を取り込みながらも視線を遮る工夫を施した

テーマは「緑に囲まれた暮らし」。2階リビングにある南向きの大きな窓からは、庭の植栽が楽しめるよう設計され、部屋中にも奥さまが見立てた鉢植えが並ぶ。限られた空間を広く使うためのシンプルな内装、高い天井、厳選した家具に加え、リビングから一続きになる寝室まで効率のいい空間使いに見惚れる。愛犬が風を浴びるためのデッキテラスもあり、街中にいながら自然を感じる工夫に満ちている

夜はバーのような落ち着いた雰囲気に。2階LDKの奥に寝室があり、上部にはロフトスペースも

家族それぞれの生活スタイルが違うため、ダイニングテーブルは置かず「グラフテクト」のカウンター付きキッチンを採用。コンクリート調の素材がモダンな印象

玄関ホールや靴収納のそばにある、造作洗面台はすっきりとしたたたずまい。「建築中に、やっぱり壁をやめて格子にしていただけるようお願いして大正解でした」と奥さま。空間全体が明るい

「本来は北側に置かれる浴室も、この設計なら1階南側の明るい場所に配置できます」とご主人。目隠しのウッドフェンスや植栽のあるテラスを望む、ゆったりとしたデザインが心地いい

玄関ホールや階段の一部は、左官職人である奥さまのお父さまが施工を担当。淡いグレーの色使いが目に優しい

2階の窓から1階のウッドデッキを見下ろせる。壁の内部も奥さまのお父さまによる塗壁だ

階段ホールの北側にFIX窓を設け、光を取り込む。視線を遮るために半透明のガラスを採用した。照明もおしゃれ

視線を遮りつつ、光と風を取り込むブロック塀。耐久性に優れているタイルデッキは火を使うBBQにも最適だ

深い軒が夏の直射を遮り、太陽高度の低い冬は、キッチンまで光を取り込む。ウッドフェンスで視線を遮りつつ、BBQやプールを楽しめる

リビングに実際以上の広がりをもたらす吹き抜けと中2階。光と視線を遮らないので、空間と家族に繋がりをもたらす

南側の窓の外側に遮光シェードを設置。夏は閉めて光と熱を遮り、冬は開けて日差しを取り込める

1階に光を届けるため、2階の廊下部分にグレーチングを採用。視線も抜けるので、圧迫感を軽減できる

浴室を吹き抜けにすることで、LDKと浴室の2か所で1階と2階が繋がり、家全体の温度がより一定に。浴室の湿度が全体に回る効果も

エントランスからまっすぐ奥へと視線が抜けていく1階フロア。書斎、納戸、ランドリー、浴室を集約し、LDKは2階に配置

吹抜けを通じて2階からの光が1階まで届く

３階のLDKは２０帖。ねこちゃんがキッチンでいたずらしないように３本引き戸でシャットアウトできる工夫が施されている