コンパクトな平屋で、縁側があって、風通しのいい家。ご夫婦ともに古民家の雰囲気が大好きだというSさんが出合ったのは、築年の町家。昭和初期の旧きよき時代の面影が残るこの家を初めて見た時の印象を、「かっこいいな、と思いましたね」とご主人は振り返る。マイホームのローンでその後の生活を圧迫したくないと考えていたSさん。資金計画の相談に乗ってもらった『片川工務店』から、古民家再生の選択肢もあると提案され、物件探しを始めて半年後のことだった。駐車場の確保のためガレージとして土間を拡張した以外は、間取りの大きな変更はなく、昔ながらの日本家屋の暮らし方を残した。一方で耐震補強と断熱材の補充、開口部は複層ガラス樹脂サッシを用い、劣化の激しかった水回りは新設。これにより安全と快適性を確保した。覚悟をしていた冬の寒さも問題なく、夏は窓を開ければ風が通り抜け、快適に過ごせるという。豊富な知識と確かな技術に支えられて実現した現代の古民家暮らしに、Sさんも大満足だ。