設計士が納戸のつもりで提案した部屋だったが、Sさん夫婦は猫専用の部屋だと認識。おかげで快適に過ごせる部屋ができ、愛猫にとってはうれしい誤算となった

豊かな自然の景色を楽しむために大きな開口部を設け、さらに吹抜けを採用したことでより開放感が生まれたLDK。高窓の障子から漏れる淡い光もポイント。地元天竜産の杉をふんだんに使い、柱と梁をあえて見せる真壁づくりの空間に癒やされる

構造はシンプルで頑丈な総2階。外壁は天竜杉の押縁仕上げで、光のあたり具合によって立体的に見える。和になりすぎないよう、玄関とポーチはモルタルで仕上げ、モダンなテイストをプラスした

家の前に植えられている大きな桜の木の方向に軸線をとり、その軸線に向かって直角に杉板を張った。こうして視線が桜に向くようにと計算された配置が、部屋自体の視覚的広がりを生み、いっそうの開放感を創り出している。こんな手間のかかるつくりは、時間をかけて丁寧に仕上げることができる自社の熟練大工だからこそ実現したものだ

オリジナル造作のキッチン。グレーがかった微妙な色合いのベージュのタイルが奥さまのお気に入り。キッチンから桜の木の方向を向いて見上げたときの、障子と梁の感じも好きなのだそう

洗面台もオリジナル造作で。カウンターに漆を塗ってニュアンスを添えている。やや大きめの窓を採用し、北面でも十分な光を確保した

天然木を贅沢に使った空間に、きれいな空気が流れる。吹抜けを通じて1階と2階の気配が伝わりやすく、親子のコミュニケーションもスムーズ

「森の中の隠れ家的一軒家」という表現がぴったりのS邸。1階の周囲をぐるりと回るウッドデッキで弁当を広げ、家族と親戚でお花見をするのが恒例行事となっている

Ｓさんのお母さまの部屋。リビングだけでなく、土間にも直結しているため、足腰が弱ってしまったお母さまも愛犬・愛猫といつでも触れ合うことができる

愛猫にとって快適な家というのも大きなテーマ。家中を自由に歩き回れるキャットウォークも、猫好き営業マンからの提案

愛猫にとって快適な家というのも大きなテーマ。家中を自由に歩き回れるキャットウォークも、猫好き営業マンからの提案

リビングの一角に設けた愛猫たちのための専用ルーム。キャットタワーを置いても充分な広さ

愛猫ちくわが、家の中を自由に移動できるよう、専用のドアを至るところに配置。人はもちろん、ペットものびのびと暮らせる住まいになっている

将来、個室が必要になったときに部屋を分けられる間取りに。永く暮らす家だからこそ、ライフステージの変化を見越しての提案がうれしい

愛猫のフィート君が退屈してストレスを感じないよう、キャットステップを造作した。夕方になると最上段に座って、Sさんの帰りをFIXの窓からじっと見ているそう

「こんなに広くなるとは思わなかった」とお2人が口をそろえるLDK。家にいる時はほとんどここで過ごしているそう。床はペットにやさしく掃除しやすい素材をチョイス。ドアには愛猫専用の通路を設けてある

ブルーのドアはお兄ちゃん、ピンクは妹の部屋。今はおもちゃを入れて遊び場に。隣には夫婦の寝室があり、ドアに猫ちゃん専用の入り口付き

2階には5畳の大きなウォークインクローゼットを用意。ここに家族全員の衣類を収納できるおかげで、各部屋の収納はなくして広々と過ごせるつくりにできた