モデルハウスの吹き抜けに感動し、開放感のある家を希望したKさん。以前は居室が細かく分かれていて不便だったので、1階と2階を吹き抜けでつなぎ、広々とした空間をワンルームのように使用

吹き抜け上部にL字型に設けたキャットウォークは、スノコ状に仕上げることで、採光・通風はもちろん、上下階の気配を伝えやすくしている

太陽光発電を搭載するため屋根の形状も考慮。落ち着いた雰囲気の外観にタイル素材を使うことで上質感が増している。庭の一部に菜園コーナーがつくられた

別のフロアにいる家族にも声が届くオープンな造り

奥さまが動きやすいよう、キッチンをベースに動線が考えられている。キッチンの裏側に食品庫、 水回りを配置

花粉症対策のための 室内物干し場。床のスノコが湿気を逃がす

子どもが自分で整理整頓しやすいオリジナル収納

階段も壁で囲わず、見通しのいい格子の手すりに。ホールの使い方は自由自在

階段を上ると、吹き抜けに面した2階ホールに到着。約10畳ほどの広さがあり、通路というより居室のよう。室内干しもできる

吹き抜けに面した2階の空調室に14畳用ルームエアコンを配置。快適な空気を床下や居室、廊下など全空間に循環させる

2階はほぼ間仕切りがなく、吹き抜けを通してLDKとワンルームのような感覚で一体化。次男が紫外線を浴びることができない病気のため、すべての窓は紫外線カット加工されている。「柔軟に対応してもらえて感謝しています」そうSさんは語る

どこにいても自然光を感じられる明るい空間はKさんが家づくりで譲れなかったポイント。リビング上にある吹き抜けは、朝日を高窓から取り込み、2階部分の壁に光が反射することで柔らかな光となってリビングに届く

　「家に求めたのは、いつもみんなの息づかいを感じられること」と奥さま。ご主人が土間で作業をする間、子どもたちはリビングや和室でカードゲームをしたり、けん玉を練習したり、お絵かきをしたり。2人が喧嘩を始めると、ご主人が手を止めて仲裁に入り、いつの間にか笑い声がリビングに響く。そして再び気がつけば、Kさんは薪ストーブの様子を見ている。この空気感は、吹き抜けを通して2階のフリースペースまで巻き込み、全体を一つの空間に仕立てる。いつも近くに家族の気配があるのが心地いい。