オーダーメイドで属作してもらったアイアン手すりや、階段下の空間を活用したヌックなど、暮らしを楽しむ工夫が散りばめられたY邸。階段の手すりはあえて線を細く設計することで、軽やかで優しい印象に

白い塗り壁の外観が、裏山の緑に映えるY邸。外から見たときの美しさを考えた窓の配置など、建築家設計らしさが光る北欧テイストの住まい

約22畳のLDKには、階段室を兼ねた吹き抜け空間からも明るい光が注ぐ。メープルの無垢材をフローリングに。漆喰の壁は、「家づくりで絶対に取り入れたかったこと」というYさんの強い希望から。調湿作用のある漆喰壁の住空間は、深呼吸したくなるほど気持ちがいいという

2階から吹き抜け空間を見下ろせば、いつも家族の気配が感じられる。窓のプランニングにも細心の注意を払う『花みずき工房』では、窓ガラスも遮熱タイプや断熱タイプなどを方角に合わせて使い分けている

約2畳の小上がりは、子どもがおもちゃを広げて遊べる場所。階段下のヌックはおもちゃを片付ける定位置になっている。子どもが大きくなったら書斎に使いたいですねと話すご主人。年月と共に使い方を変えられる空間だ

ルーバー扉がおしゃれな大容量の壁面収納など、Y邸は収納スペースもたっぷり。「生活感をできるだけ出したくない」という奥さまの願いを受けて、収納計画を入念にプランニングした。キッチンカウンターのダイニング側にも、モノを取り出しやすいオープン棚を造作

キッチンからパントリー、洗面脱衣室へと続く、家事動線を意識した間取り。明るいリビングやダイニングとはうって変わって、キッチンに黒を多めに取り入れることで空間を引き締めている

裏山の緑を借景に望むリビング。壁掛けテレビ下のテレビボードも造作で、足元を浮かせるデザインに仕上げてもらった。スタイリッシュなだけでなく掃除もしやすい、機能性を考えた設計だ

階段の手すりは同社のモデルハウスを参考に、作家物のオーダーメイドのアイアンを採用

特注のアイアン階段は細い手すりとグレーの色合いがおしゃれ。階段下の地窓から自然光を取り込める

アイアンの手すりが軽やかな印象を与える階段。すぐ隣にある洗面コーナーも、入り口の垂れ壁をアーチ型に

奥さまが最もこだわったキッチンは、あえて外で寝かせた粗木（構造材）で造作したオーダーメイド。天竜杉の床、天井ともしっくり馴染んでいる

階段は親柱や手すり子はもちろん、下部に設けられたヌックに敷かれたストライプ柄のクッションまでオリジナルで製作されている

テクノストラクチャー工法ならではの大開口と大空間リビング。折上げ天井の梁が広い空間のアクセントに。リビングイン階段の手すりはアイアンのオーダーメイド

階段下のデッドスペースを活かした子どもたちの秘密基地。アーチの扉はオーダーメイド。アイアンの取っ手は、施主の奥さまが見つけてきた掘り出し物

玄関からダイニング、リビング、サニタリー、2階への階段と、それぞれにアクセスできる効率の良い動線。緊張感のある細いアイアンの手すり、壁の英文字を照らすブラケットや、アメリカンスイッチもおしゃれ

リビングの主役ともいえる木とスチールの階段は、オーダーで製作したオリジナル。手すりやシーリングファンまで黒で統一してカッコよさを追求した

階段をゆるやかに隠すアイアンの格子は、京都の職人によるオーダーメイド。エキゾチックなデザインのトルコランプとの相性もばっちり。角にグレーチングを設け、3階からの光を1階まで通す