1階から2階へと続く階段と、2階からスキップフロアへと続く階段はそれぞれ違うスタイルを採用。リビングから見える階段は、踏板の厚みをできるだけ薄く加工することでより洗練された空間に。施工力のある工務店だからこそできる技だ

道路を挟んで目の前に桜並木が広がるI邸。川沿いの景色を室内から楽しめるよう、リビングを2階にレイアウト。散歩コースにする人が多いため、1階部分の窓は極力減らし、大きな白いキューブが2階部分に載っているようなユニークな外観デザインとなっている

2階リビングをスキップフロア上のワークコーナーから見下ろすと、目の前には桜の木の若葉が眩しいくらい。春には桜の花が満開になった景色を独り占めできる。カーテンを閉めなくてもプライバシーが確保できるため、のびのび暮らせる住まいだ

2階の天井高はなんと4.5m。吹き抜け空間のような開放感ある設計プランは建築家デザインだからこそ。キッチンの背面には、LDKを見下ろせるスキップフロアのワークスペースをレイアウト

33坪というコンパクトな敷地に建つ家とは思えない伸びやかな空間は、狭小地を最大限活かした建築デザインを得意とする建築家ならでは。白・黒・グレーのクロスを組み合わせることで天井高のある大空間にも奥行きが生まれている

床には無垢材を採用。テレビボードは『荒川工務店（ASJ豊橋スタジオ）』の造作家具だ

狭小地に建てる家というと3階建をイメージしがちだが、3階建てになるとコストがかかってしまうため、コストを抑えるために「スキップフロアのある2階」という選択をしている

階段下空間はトイレに。トイレ横の廊下の途中には、天井高1.4mの大収納空間を設けるなど、空間を最大限使い倒すプランが秀逸

玄関とLDKを結ぶ廊下には、2階へ続く階段が

2階へ続く階段。上部の窓から光が差し込む

2階ホールから続く吹き抜け

2階へ続く階段の手前には、遊び心あふれる大工ならではのハンドクラフトが施されている

広々とした２階ホールには、洗濯機のほかに冷蔵庫も。奥の階段は屋根裏収納へと続く

2階へ続く階段横の壁はあえて取り除くことで、空間を広く感じられる

モノトーンで統一された２の階リビングは、北面道路でも十分な明るさを確保。右手の階段を上がると屋上テラスへと続く

2階から吹抜けを見下ろす。「抜け感」を意識し、視線を遮るものをできるだけ排除したシンプルな設えが、開放感をもたらしている

2階部分の本棚は、キャットウォークを利用して。室内から見える景観を邪魔しないよう、アイアンの手すりをできるだけ細くした

間接照明が映える2階のフリースペース。アイアンの手すりの幅や厚みなど、細部に至るまで『コバヤシホーム』らしい緻密なデザインが施されている