ダイニングからリビングを望むと、エイジング加工した造作棚を通して視線が繋がる仕組み。ゆるやかに仕切られた心地よさと、空間の広がりに心が落ち着く。パイン無垢材の床は21mmと厚く、寒い日でも素足で過ごせるほど肌馴染みがいい

ガルバリウム鋼板と塗り壁を組み合わせた外観はごくシンプル。オリジナルの木製ドアは、右側が玄関、左側が蛇腹に開くガレージ用だ

玄関ホールを直進すると、緩やかに区切られたLDKが目の前に広がる。右手の開閉式窓の奥にはキッチン、その隣にはダイニング、さらに書棚を挟んで左手にリビング。スキップフロアの高低差、大きな窓がタテの広がりを生み、畳数以上に開放感を感じる

キッチンの壁にある開閉式の窓には、モザイクガラスを採用。造作棚、無垢材の床、窓枠まで、絶妙にトーンを揃えた色合いが目に優しい

ダイニング脇の造作棚も夫妻でワックスを塗ったそう。キッチンは個室感がありながら、料理をサーブする導線が短く便利。「シンクに洗い物が残っていても、リビングやダイニングから見えにくいのがいいですね」と奥さま

玄関横には、サーフィン後すぐに体を洗えるよう脱衣所と浴室を設計。そこから一直線にパントリー、キッチンへと続くレイアウトが秀逸だ

インナーガレージにはサーフボード、釣り道具、ガーニンググッズなどが収納されている。蛇腹の扉を開け放てば、ボードの積み込みも簡単

リビングやダイニングのある南側の外観は、北側とは全く違う印象に。ウッドデッキが備わり、リビングと一続きにして過ごせる

床には厚さ30mmの松の天然木、壁には珪藻土を用い、天井は構造が見える「天井現し」のLDK。天井高はなんと2820mm。天然木の天井や床が太陽熱をたっぷり蓄えるため、冬でも足元が冷え込まず、素足で過ごせるほどの暖かさ

レッドパインの無垢床材は30mmの厚さを誇り、素足で歩くたびに気持ちがいい。冬は床下を循環する暖気を取り込み、冷たさを感じさせなという。障子を生かした和のリビングに、アンティークのテーブルや北欧調の雑貨がさりげなく置かれ、センス良くコーディネートされている