家族が団欒を囲むダイニングを背後からそっと見守るように佇むスギの大黒丸太柱。「伐採体験ツアー」で天竜の山を訪れ、自分たち自身で選んだ丸太柱は、家族の一員ともいうべき存在だ

「板倉造り」を象徴するスギ板張りの壁が印象的なLDK。 「板倉造り」ではヒノキの柱に溝を掘り、柱と柱の間に厚さ３cmの杉板を落としこんで壁を築く。使う木材は一般の木造住宅の約3倍。同社ではそのすべてに天竜材を使用

広々とした玄関で家族やゲストを出迎えるのは35cm角のヒノキの大黒柱。正面の壁は腰板を低くして白壁の面積を広くとり、タペストリーや絵画を飾れるようにした

造作の飾り棚を壁面に配したリビング。床・腰壁・天井は無節の天竜杉、壁は珪藻土。藍染めのタペストリーが白壁に映える

対面キッチンの向かいに設けたダイニング。壁に沿って設けたカウンターは、子どものスタディコーナーや、お気に入りの小物を飾るギャラリーコーナーなどさまざまに利用できる

古式ゆかしき客間は11畳もの広さ。床柱には上等な赤身の部分だけをくり抜いた樹齢250～300年の稀少な日光杉を使用

シンプルなフォルムと飽きのこない色づかいでまとめた外観。昔ながらの深い軒は夏の直射日光を遮り、冬は斜めから射す日射しを室内にたっぷり採り込める

床、壁、天井のすべてが無垢板張りの廊下スペース。採光や風通しを考慮の上で配置された各所の窓が室内に快適さをもたらしている

リビングとダイニングを吹抜けでゾーニングしたLDK。天井の梁は濃い茶色の自然塗料で着色し、レトロ感を演出。スギの大黒丸太柱が存在感を放ち、家族の暮らしをやさしく見守ってくれているかのよう

開放感あふれる空間にひ ときわ存在感を放つ天竜 杉の丸太柱は家族で選 んで伐採し、２年間天然 乾燥させたもの。美しい 床は無垢の杉を植物性 オイルで仕上げた圧密フ ロア。真壁はナラ材