両親が約35年前に新築した際、植えたモクレンの木。建て替え前に切った木の枝を、階段照明にアレンジ

「畳数にとらわれず、3Dをイメージして設計する」という『カミヤ』の手腕を発揮。吹き抜けを通してキッチン、リビング、ロフトが 繋がり、いつも家族の息づかいが伝わる

気分次第でタイルを差し替えられるキッチンカウンター、ガス管をアレンジした飾り棚、ご主人が自ら塗装したキッチン天井と、細部までこだわりが光る。さりげなく並ぶ調理器具や食器類にも、インテリアショップに勤める奥さまのセンスがキラリ

いつでも廊下やLDK越しに公園の緑が望める間取り。裸電球のソケットを壁に埋め込むなど、職人が「我が家を建てる感覚で」力を注いだ証があちこちに。無駄がなくスッキリした印象を与えてくれる

2階LDKは、ロフトに繋がる階段と造作のTV台を合体させるなど、空間をセンスよく合理化

ロフトでご主人がパソコンを眺めつつ、リビングにいる奥さまと会話するのが日常風景

2階南側には子ども部屋を設計。高さ調節のできる造作カウンターは勉強机に

断熱性の高い茶色の窓ガラスが光を反射し、室内が見えない造りに。太陽光発電は6.2kWを搭載

3年前の新築時は、ワンちゃん2匹との生活だったが、1匹増えて計3匹に。ご夫妻もワンちゃんも、畳の上でのんびりするのが大好きだ

19.8畳の2階LDK。コロナ前は、友人を招いてホームパーティも開いた。新築から2年余りが経過し、無垢の床も徐々に風合いを増してきた

梁組みが見事なLDK。床や壁に用いたヒノキ材は、自己所有の山の木を夫妻で自ら伐採し、1年以上天然乾燥させたもの。築7年を経ていっそう色艶が増し、新築当時以上に味わい深い空間に。室内には気持ちの良い風が巡り、「今年の夏はエアコンを1度も使用しませんでした」とご主人

家の前に植えられている大きな桜の木の方向に軸線をとり、その軸線に向かって直角に杉板を張った。こうして視線が桜に向くようにと計算された配置が、部屋自体の視覚的広がりを生み、いっそうの開放感を創り出している。こんな手間のかかるつくりは、時間をかけて丁寧に仕上げることができる自社の熟練大工だからこそ実現したものだ