あえて中庭を設けたことで、受け取ることのできる光や風といった自然の恵みは、1階2階ともにぐっと大きくなった。軒天の化粧垂木が和の落ち着きを添えている

横並びのDKが家事効率を高める。暗くなりがちな北東方向に吹き抜けを設け、明るさを確保。奥のパントリーやキッチンサイドのニッチには、奥さまがセレクトしたポップなクロスを使用している

リビングはダウンフロアに。一段下げて、落ち着いた色合いの床＆壁にすることで、空間の役割が穏やかに分割されるとともに、段差が自然な居場所となっている

中庭は土地形状と隣家との関係により計画。天井までの高さをもつ大きな窓を通して光や風、季節感が室内へと運ばれる。通りから視線が届かないので、ブラインドを開けていてもリラックスして過ごすことができる

素材やカラーに変化をつけ、屋根形状を組み合わせることにより、和とも洋ともとらえられるS邸ならではの外観が完成。南側に配されたご両親の部屋の前には、ご近所さんとおしゃべりができるよう縁台が設置された

玄関に足を踏み入れると、中庭に面した窓を通じて外からは想像もつかない明るさと開放感がもたらされている。壁には調湿性、消臭性に優れるエコカラットを採用。可動棚を備えるシューズクロークが玄関回りのスッキリに貢献する

2階には寝室と2つの子ども部屋に加え、生活リズムの違いを吸収できるようシャワールームも用意。将来的にセカンドリビングとして利用することも想定し、ホールは広めに取られている

ガーデニングを楽しむもよし、晴れた日に布団を干すもよし、周囲を囲む山々をのんびり眺めるもよし。27.5畳もの広さをもつ屋上テラスによって、プラスαのゆとりや豊かさを手に入れることができた

外部は屋根も壁もブラックでクールに。2階建ては垂木を出しづらいというが、平屋だと長めにでき、木の軒天が黒い壁に美しく映える。庭にはバーベキューコンロも設置した

外壁はブラックガルバリウム、ウッドデッキ部分のみ米杉を採用。軒化粧した“見せる軒”が和を演出し、シンプルモダンながら味わい深い印象に

ヒノキの引き戸を開けると12畳のインナーガレージが登場。現在はご主人がDIYをしたり、お子さんの遊び場になったり、家族みんなでBBQを楽しんだりとマルチに活躍。軒の化粧垂木が凛とした佇まいを生んでいる

垂木や軒桁のあらわしが、木の暖かみや和の風情を感じさせるウッドデッキ。ダイニングキッチンとの動線を考慮して、食事をとったり、食後の時間を優雅に過ごすこともできそうだ

2階には木調外壁と杉羽目板軒天に囲まれた、落ち着きのある約22畳の広いバルコニーを設置。夜空を眺めたり、BBQをしたり、キャッチボールをしたりと、多くの用途に使用できる

アイアンの手すりにより1階から見上げた印象もスッキリ。天井の木目が大らかな空間に落ち着きを添える

上下階とも軒天をスギ板張りに仕上げ、シンプルモダンなデザインに木の温かみと上質感をプラスした外観

内装を濃い色調の木目で統一したことで、和の空間独特の落ち着きが生まれた。大開口の横には収納スペースを設け、リビングで使うものを収納。アートやお気に入りの小物を飾り棚に飾ったことで、スタイリッシュな空間に彩りを添えている

白色と濃い木目調、2種類のサイディングで仕上げた和モダンな外観。ご主人が手を加えた植栽が7年の歳月で大きくなり、家に豊かな表情を添える

切妻屋根の落ち着きのある外観デザイン。1階の外壁は黒いサイディングを選び、玄関回りの木質系外壁材と組み合わせて和の落ち着きを演出