「LDKの延長として感じられるように」との要望から、バルコニーはフラットにつなげることに。同系統の無垢材を同じ方向に張ることで、見た目にも連続性が高まった。

ＳＥ構法でなしえた「角に柱がない」オープンな和室。障子を両端に引き込めば、土間や廊下と一体でより広がりを感じられる。檜板張りの廊下は、昔懐かしい縁側のよう。

外壁が窓のようにくり抜かれたバルコニーは、“外の部屋”のような気分で過ごせる。ここでTさんは、朝食をとることもあるそう

メタリックなスケルトン階段が、シャープな印象を与える。LDKに使用した落ち着いた色味の無垢ロックファーフローリングは、硬くキズがつきにくい

重厚感のある薪ストーブはインテリアとしても存在感たっぷり

土間風の「遊び場」は汚れても構わないよう足場板と構造用合板で仕上げた

２階のダイニング上部は、ハイサイドライトを設けた吹き抜け

黒いガルバリウム鋼板で覆われ、クールな装いのＴ邸。訪れた人を迎える１階は道路側を大きく開き、２階は外壁でほどよく視線をカット。外観からも緻密なプランがうかがえる

リビングとフラットにつながる6畳のテラスデッキは、バーベキューもゆったりと楽しめる。軒天井とリビングの天井を同素材の無垢板張りに。床も同素材のタイル張りにして、内から外への連続性を強めた

壁面いっぱいに設置した大開口の向こうに美しい眺望が開ける。室内と屋外の天井を同じレッドシダーで統一し、リビングとデッキの床をフラットにつなげたことで、より開放感が生まれた

杉の大黒柱が存在感を放つ玄関。玄関框には床と同じ桜の耳付き天然木を採用。奥さまの要望で設けたベンチは杉の天然木。背面の壁が汚れないように張った杉の浮造り（うづくり）の板が美しい

同社ならではの頑強な構造により、優れた耐震性と開放感を両立したLDKには、さらりとした質感のヒノキが家全体に敷き詰められた。薪ストーブ部分の床と壁には御影石。同じ形の石が張られることが多いが、上にいくほど幅を狭くするなど細かな要望が叶えられた