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『ドロフィーズ』には営業スタッフがいない。自社デザイナーが直接窓口となり、理想の未来や子どもの将来像、いま大切にしている時間について、施主さんの話に耳を傾ける。そこから家族の夢を叶えるための一棟のテーマを導き出し、設計へ。自社のインテリアアーティストと作庭デザイナーとのタッグによる、一生ものの家具と美しい庭を生むチーム力も魅力。2016年グッドデザイン賞を受賞したデザイナーの提案力や、家に新しい居場所をつくる「サードプレイス」の発想、静岡大学の外山名誉教授と研究を続ける「子どもの感性を育む工夫」など、独自の視点も光る。家族の物語を紡ぐような家づくりは一本の映画さながら。おもてなしの姿勢は入居後も続き、専属のフォロースタッフによるサポートは一生涯。この強い絆こそ、同社が掲げる「よりそいデザイン」の本質と言える。
夏は爽やかで冬はぬくもりに満ちた、一年を通して快適な家を前提としながら、「ずっと心地よさが続く」ことを重視。建物がすぐに劣化し、災害に弱くては意味がないからだ。例えば、デザインは飽きの来ないシンプルなものに。建材は風合いが豊かで、耐久性に優れた塗壁や国産無垢材などの自然素材を使う。地盤や基礎、構造までを徹底して耐震・制振性を高め、耐震等級3を確保。さらに、高性能遮熱シートや高気密断熱材で結露やカビを防ぎ、耐久もアップ。長期優良住宅やZEH基準を満たす高性能な家は、20年、30年を経ても省エネで住み心地がよく、メンテナンスがほぼ必要ない。暮らすほどに魅力も加わり、ビンテージのように価値が増していく。新築コストに捉われず、トータルで考えたときに「この家でよかった」と思える長期的な性能と品質が、家族の幸せを守り抜く。
約30年前から浜松市北部、都田で家づくりを行う『ドロフィーズ』は、老朽化した神社の改修をはじめ、地域と交流しながら絆を深めてきた。当初、人口が減っていく現状を悲しむ住民が空き家や蔵を無償提供したことをきっかけに、同社が古民家をインテリアショップやカフェ、宿泊施設へと甦らせ、いまや全国からファンが集う1万坪ものドロフィーズキャンパスを生み出したのだ。そのコンセプトは、家づくりで重視してきた「作り手の顔が見え、人と自然に優しい素材を使った、シンプルで長く使えるもの」という姿勢に通じる「北欧文化と日本古来の丁寧な暮らし」。古民家を生かし、北欧家具を扱い、オーガニックを取り入れるスローライフの提案。民家やガーデン、店が共存し、『ドロフィーズ』と住民が支え合う地域全体が、これから始める家づくりにも大きな刺激をくれるはず。
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