夫婦共働きのK さんが平屋にこだわったのは、「動線が短くてラクだし、娘たちが巣立った後も無駄な部屋がなく、永く快適に住めるから」という理由からだった。　自然豊かな風景に調和した和モダンの外観は、帰るたびにホッと落ち着く佇まい。土間玄関から室内に入ると、平屋とは思えない吹抜け空間が広がり、呼吸する無垢の木と調湿性の高い漆喰壁に包まれて、きれいな空気がゆっくり流れている。肌触りの良いヒノキの床に、ウォールナットの家具と赤いアイランドキッチンが映える。玄関からパントリー、キッチンへとつながる動線、一か所で家族全員の衣類を収納できるウォークスルークローゼットなど、子育てママの家事時間を短縮する工夫もいっぱい。リビングの一角に造作したコの字型のカウンターは、家族みんなの書斎コーナーで、かけがえのない思い出を紡いでいく。　部屋数は少なくても、1つ1つの居場所をゆったり確保したK 邸。こんな平屋こそ、日本人の暮らしにフィットする、本当に贅沢な住まいと言えるのかもしれない。