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木の家にしたい。周囲の自然を活かしたい。家族で過ごす時間を大切にしたい。出会いのきっかけがキャンプだったというF夫妻が家づくりの柱にしたのは、共有してきた〝こうしたいね〟の数々。休日には一緒にキッチンに立ち、気になる音楽フェスの話をしながら、のんびり準備。お子さんはウッドデッキを行ったり来たりしている。窓からは田んぼを渡ってきた心地いい風。せせらぎ響く小川には、もうすぐ蛍が舞うという。ご主人が淹れたコーヒーが香れば、さぁごはんの時間。いつのまにかお子さんも自分の席についている。
「二世帯だし、こういうところで建てないとダメかな」。もやもやしたまま大手メーカーをめぐっていたおふたりの心を晴らしたのは、ある一軒のお宅。ハンモックのイベントを一緒に立ち上げた友人が建てたその家は、無垢がふんんに使われ、住まい手らしさも随所に。何より、〝暮らしを楽しんでいる〟様子が伝わってきた。手がけた『アクトホーム』への信頼は、地元の木にこだわる姿勢によって深められ、〝心から建てたい〟と思う家が形づくられていった。
ナチュラルな雰囲気にのみ目を奪われていると、F邸の個性と『アクトホーム』の真価を見逃すことになる。注目ポイントは3つ。まずは二世帯が気持ちよく暮らせるための配慮が溶け込むこと。床面積の配分が繰り返し吟味され、間取りは将来を見すえて計画された。光と風を活かした暮らしもテーマ。的確なパッシブデザインが施され、エコでやさしい住み心地が実現している。最後は〝育っていく家〟であること。無垢は味わいを深め、可変する間取りは家族の成長を受け止める。カウンターに並ぶご主人撮影の写真も、季節を重ねるごとに増えていくだろう。
夫婦二人で作業が出来る広々キッチン
大井川流域に生育する優良木材のみが使用される。肌ざわりと踏み心地が気持ちいい
豊かな自然の中で子育てしたいと実家の建て替えを決意した。南側全面に渡されたウッドデッキは家の内と外、親世帯と子世帯をやわらかくつなぐ
光の入り方と風の流れが計算され、エアコンなどの機器に頼ることなく四季折々の快適さが提供される。光熱費も削減
骨太軸組+耐震パネル工法による最高ランクの“頑強さ”も決め手のひとつ。ハンモックも梁に安心して設置
以前から雑貨やインテリアに興味があったが、家を建ててからさらに丁寧に選ぶようになったそう
2階の書斎スペース。将来は家族が自然に顔をあわせる場所に
清々しい仕上がりの親世帯のLDK。前の家の欄間を再利用してもらった
素足でも安心して走り回れる無垢のウッドデッキ
吉田町出身。静岡大学工学部卒業後、医療用具メーカーにて製造マシンの設計・製作に従事。ある事故をきっかけに、“うれしさの近くにある仕事”をと考え、2002年にデイクリップをスタート。