◆土地の条件を整理しよう
まず一番に決めておきたいのは家を建てたいエリアです。通勤・通学、生活の利便性、周辺環境などを考慮して、住みたい地域を絞り込みます。
次に考えたいのが、どのくらいの広さの土地が必要なのかです。これは、どんな家を建てたいのかによっても変わってきます。できれば土地探しと並行して建築会社を探し、住まいのプラン作りも一緒に進めるのがベストです。
そして最も重要なのが予算です。住宅ローンを組んで返済可能な金額は?家と土地に、それぞれどのくらいの予算をかけるのか? 建築会社に家の見積もりを出してもらい、土地と家にバランスよく予算を配分しましょう。
◆土地探しの方法はこの3つ
土地探しの手段には、①インターネットで調べる、②自分の足で探す、③不動産会社を訪問する、と大きく分けて3つの方法があります。一つずつ順番に見ていきましょう。
①最初はウェブから
最初に取りかかりたいのが、インターネットを使った情報収集です。例えば静岡県宅建協会の「不動産BOX静岡」には静岡県内の物件情報が公開されています。ほかにも「ハトマークサイト」「レインズ」「不動産ジャパン」など、全国の不動産情報を扱うサイトがありますが、いずれも情報は連携されているためほぼ共通しています。また不動産会社のホームページや、土地を扱っている建築会社のホームページにも物件情報が載っている場合があります。空いた時間を利用して、こまめに調べてみるとよいでしょう。
インターネットですぐに希望通りの物件を見つけられるケースは、現実にはそれほど多くはないかもしれません。ただ、希望するエリア内で売りに出されている土地の実勢価格を把握するうえでも、インターネットは役に立ちます。資金的に難しそうな場合は、エリアの変更を検討するのが賢明です。
② 自分の足で探してみよう
インターネットで気に入った土地や、資金的に見合うエリアを絞り込んだら、今度は現地まで出かけて、自分の足で歩いてみましょう。散歩がてらにゆっくりと歩いていると、いろいろなものが見えてきます。その1つが売り土地看板です。「この土地いいな」と思ったら、看板に書かれている不動産会社に電話して、金額はどれくらいか聞いてみましょう。こわがることはありません。価格が予算に見合っていれば詳しい話を聞けばよいですし、予算より高ければやめればいいのです。
③不動産会社を訪ねる
実のところ、誰もが買いたいと思うようないい物件は、各種媒体に出る前に売れてしまうことが多いものです。条件のいい物件の情報は不動産会社が手放さず、自分のところに来たお客さんに直接紹介するからです。つまり、よりよい物件情報を得るためには、不動産会社に足を運んで相談するのが近道と言えます。現地まで出かけた時には、その足で近隣の不動産会社を訪ね、このエリアで売り土地がないか聞いてみましょう。
その時には希望に見合う物件がなくても、希望のエリア、土地の広さ、予算を伝え、そのような物件が出たらすぐに知らせてもらえるように頼んでおくことです。不動産会社は1社に限定せず、例えば大手の不動産会社と地元の不動産屋さんなど、タイプの異なる会社を組み合わせると、より多くの情報を得られます。担当者との相性、親身になってくれる人かどうかなど、直接相対しているからこそわかる先方の人柄もチェックポイントです。
不動産の取引は、不動産に関する圧倒的な知識と情報量を持つ不動産業者と、土地を売り買いした経験がない人の間で行われることがほとんどです。だからこそ不動産業者は、購入予定者に対して説明責任があるわけですが、買い手側も土地に関してできる限り勉強して知識を身につけておくことが望ましいでしょう。
◆次回は
はじめての土地探し2では、
引き続き「不動産のプロ」初澤さんに土地購入で気をつけたい5つのポイントについてお聞きします!
お楽しみに!