家の前に立った瞬間、理屈抜きで「いいなぁ」と感じることがある。『安藤建築』が建築家とコラボして建てたT邸もそのひとつ。町屋を思わせる風情ある格子戸を開けると、玄関まで続く緩やかなスロープに導かれる。大人家族3人がいつも集まる吹抜けのLDKは26畳で、無垢の木を贅沢に使った和モダンの空間に時間がゆっくりと流れる。高齢のお母さまが楽に過ごせるよう、リビングは小上がりの畳スペースに。本好きな家族のために、2階のフリースペースに読書コーナーをつくり、吹抜けを囲む格子塀を活かして本棚を造作。このように、家族が集まれる場所と一人になれる居場所を確保しているので、ずっと家にいても飽きることがない。建築家とつくる家は敷居が高いというイメージがあるけれど、『安藤建築』が進行管理と施工を行うので意思の疎通がスムーズで、しかも予算内で理想以上の住まいが実現できる。建築家と楽しみながらつくる家は、すべてにおいて満足度のレベルが違うようだ。