静岡県西部
静岡・愛知の工務店・新築・一戸建て・注文住宅・リノベ会社を検索できるイエタテ
少女時代から推理小説が大好きで、アガサの作品はすべて読んだという奥さま。名探偵が謎解きに頭を捻った書斎や、事件の舞台となった名家の居間に憧れて、新居はブリティッシュアンティーク風に演出。吹き抜けのリビングには、キャットウォークを挟んで天井まで届く書棚を設けた。
「生活のための家というよりも、楽しむための家を建てたい」と考えた夫妻。海外のホテルのライブラリーラウンジのような空間や、猫たちが行き来できるキャットウォークといった条件を受け入れてくれる住宅会社は、『Yamaguchi Design』以外になかったという。「今までにつくったことのないものでも、快く引き受けてくれた対応力に感心しました」と奥さま。ホテルライクなデザインの洗面スペースや、手洗いコーナー付きの玄関など、完成したA邸には細部まで夫妻の要望が反映されている。
理想の新居で過ごす夜は、豊潤で密度が濃い。夕食ができあがったら、カウンターに並べた酒瓶の中から今夜のお酒をセレクトし、二人で晩酌を楽しむのが日課だ。その後は、思い思いに過ごす時間。奥さまはロッキングチェアに身をゆだね、じっくりと読書にふける。ときおりバイオエタノール暖炉の炎の揺らめきに目をやりながら、体にじんわりと伝わる暖かさを実感。猫たちがキャットウォークや梁の上を行き来して、奥さまの様子をうかがいにくる。一方、ご主人はソファでグラスを傾けながら、いつの間にかうたた寝。実生活は、小説よりも麗しい。
アシュレーのロッキングチェアにもたれて読書にふける、心地よいひととき。バイオエタノール暖炉で体の芯まで暖まる
吹抜けに天井いっぱいまで書棚を設けたいという奥さまの要望に応え、同社が造作する書棚の間にキャットウォークを挟んで安定させるプランを提案。造作の書棚は細かい細工まで手が込んでいる。アンティーク仕上げのクリの床に合わせて、書棚や梁も濃い色調に統一
造作のダイニングカウンターに間接照明を仕込み、酒瓶を並べてライトアップ。キッチンの上に吊るしたワイングラスハンガーのグラスがきらめいて、しゃれたバーのような雰囲気を醸し出す。電化製品やキッチン用品など、生活感のあるものは、すべてキッチン背面の収納にしまい込み、日常の中の非日常を際立たせた。毎晩食事をしながら二人で晩酌をするのが楽しみと話すお二人。ときにはご主人がバーテンダーばりにカクテルを作ることも
2階のキャットウォークに沿って書棚がずらり。書棚の先のフリースペースはセカンドリビングに利用
カーペット敷の寝室はヨーロッパのアンティークホテルのような雰囲気
洗面ボウルを2つと間接照明付きの鏡を設けたホテルライクな洗面台。透明なタオル収納もスタイリッシュ
玄関はシューズクローク付きで、ホールには手洗いコーナーを設けた
シックで重厚感のある玄関ポーチ
バランスの取れた美しい外観が夕闇に映える。スリット窓から吹抜けが程良く見え隠れする
高所好きの猫たちが縦空間を自由に行き来できる家を希望して新築を計画。新居には猫用トイレやキャットウォークも設け、猫目線の暮らしやすさも重視した。
フリーライター