Yamaguchi Design

　玄関に入った瞬間、誰もが「Ohana（ハワイ語で家族）」の仲間入り。そんなウエルカム・ムードに包まれたMさんの住まい。土間と一体化したLDKの奥にはL字型のダイニングカウンターがあり、ハワイのダイニングバーをほうふつとさせる。ご主人がキッチンに入り、手慣れた様子でドリンクをカウンターに差し出す姿は、まるで本物のマスターのようだ。週末になると誰かしら遊びに来て、いつのまにかホームパーティに発展。ハロウィンやクリスマスなどの年中行事では、フラッグやバルーンでポップに飾り付けたLDKで、大人も子どもも盛り上がる。

　家づくりの際には、「エンドレス・ハッピータイム」をコンセプトに、大好きなハワイアンテイストの住まいを希望したという夫妻。濃い色調の無垢の床と漆喰の壁をベースに、奥さまのセンスでビビッドなアクセントクロスやカーテンをコーディネート。夫妻のこだわりの家具や雑貨が彩りを添え、リゾートチックな開放感に心がほどける。「家族も友だちも、みんなが集っていつも笑顔になれる場所をつくりたかったんです。今はそれが叶って大満足」と奥さま。

　姉妹も、「今度は家で何して遊ぼうかなって考えるのが楽しい！」と満面の笑顔。土間をステージに見立ててダンスを踊ったり、黒板の壁にメッセージを書いたりして、家中が遊びのステージだ。

　ものづくりが大好きで、溶接技術までマスターしたというご主人は、階段のアイアンの手すりやダイニングのカウンター、ベンチなどを自分で製作。デザインも仕上がりもプロ顔負けの出来映えだ。「DIYを取り入れたことで、家に対する愛着が余計に深まった気がします」とご主人。入居後もアプローチや駐車場作りなど、住まいに少しずつ手を加え続けている。「家は建てたときが完成形じゃなくていいと思うんです。子育てと一緒で、大切に育てていくのも楽しいものですよ」。

　ダイニングカウンターに座り込み、夫妻と会話していると、あっという間に時間が経過。きっとこの家に訪れるOhanaはみんな、こんな感じでエンドレスハッピータイムを楽しんでいるのだろう。