大胆な片流れの大屋根がＡ邸のシンボル。玄関ホールは素朴であたたかい雰囲気が漂い、整理整頓された靴箱を見ただけで、ご家族のていねいな暮らしぶりがわかる。太い梁と無垢の床に癒されるリビングにはきれいな空気がゆっくりと流れ、二人のかわいい子どもたちが裸足で走り回っている。すぐ目に飛び込んできたのが、ダイニングに備え付けられた大きな黒板。家族の写真や子どもが描いた絵がさり気なく貼ってあり、ほのぼのとした雰囲気を演出。キッチンカウンターの下には造作のマガジンラックがあったり、いたる所にセンスのいい雑貨が飾られ、カフェのような空間に仕上がっている。「雑貨の似合うカフェスタイルの家が理想だったので、アイジーさんの自然素材の家が気に入りました」と奥さまが静かに微笑む。南面の掃き出し窓を開ければ、ウッドデッキ越しに土の庭がグーンと広がっている。子どもたちが自転車で遊ぶのをご夫婦が見守るシーンを見て、「自然と仲良くする家づくりっていいな」とつくづく思った。