大きな窓から光が燦々と降り注ぐリビングに入った瞬間、キレイな空気がゆっくり流れていることに気づいた。取材当日は真冬の寒い日だったにも関わらず、室内はエアコンなしで十分暖かくてビックリ。無垢の床の上では４歳の息子が裸足で走り回っている。快適さの秘密は、家そのものが衣替えをする「壁体内通気工法」にある。つまり、夏は換気口を開けて熱せられた空気を逃がし、冬はこれを閉じて暖かい空気を循環させることで、夏涼しく冬暖かい住環境を保つのだ。リビングの大開口サッシを開けると、心地よい風が通り抜け、ウッドデッキ越しに手作りの庭が広がる。ご主人が最もこだわったのは２階の南面に設けた浴室で、露天風呂気分を満喫。自然エネルギーを巧みに利用し、常に空気が循環することで構造材が長持ちするＫ邸。築後数年経っているとは思えないほどぴかぴかで、過ごしやすい住まいだ。