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マイホームを建てるのにやはり心配なのは地震です。
制震装置(技術)にも色々あるようですが、違いがよくわかりません。
効果はもちろんのこと、コストも考慮すると
おすすめはありますか?
□1、制震装置について
震災後、揺れを吸収する免震装置が流行した時期もありました。しかし、設置費用が高く、
定期的なメンテナンスも必要なため全ての方が設置できるものではありませんでした。
その点制振装置はコスパに優れており、安価な費用で設置できるため採用されるケースが増えています。
□2、制振装置は効果について
東日本大震災の際に、制振装置の効果が実証されました。
弊社が標準で使用する制振装置を使用した住宅でも、震災の際に、
外壁、内壁ともに大きな損傷はありませんでした。
□3、制震ダンパーの種類
・ゴムタイプのダンパー
・サスペンションを使用したダンパー
などいろいろな種類があります。
当社ではゴムタイプの物を使用しています。
選ぶ基準としましては
・国土交通大臣認定を受けているかどうか
が1つのポイントになると思います。
□4、制震ダンパーの費用
最近は住宅メーカーなど標準仕様の家も多いのではないでしょうか?
オプションの場合は、ダンパーの装置費用と取り付け費用を合わせた費用になります。
会社によって同じ装置でも金額は違うと思われます。
どの装置がお値打か?一言でお答えできませんので、
ぜひ直接お尋ねください。
□5、地震対策が目的でしたら、
a)地盤の固い地域に家を建てる。
b)地盤が軟らかい場合は、支持地盤まで地盤補強して家を建てる。
c)家の形が 平屋・総二階など単純な形が地震に強い。
d)1階に大きな大空間の間取りを避ける。
e)建物の角は壁にして幅の広い窓にしない。
この様にすると確実に地震に強い家になります。
質問とずれた回答かと思いますが、免震装置だけが、地震対策でないことだけ
1級建築士としてお伝えしたいと思います。
確かに各社制振装置は様々で、検討に難しく思えますね。
当社では、制振ダンパーを筋交い部の木材の代わりに使う方法が多いです。
耐震等級3を取得後、その何か所かを制振ダンパーに置き換えることにより
熊本での震災の様に何度も震度7がきた地震の対策にもなりますし、
耐震等級3での丈夫さの上にダンパーでの制振も期待できます。
ダンパーは何度も連続でくる地震にたいしても、
筋交いが痛むことなく何度も制振筋交いとして発揮できます。
耐震等級3プラス制振ダンパーでの金額も、
他の方法に比べると非常にコストパフォーマンスに優れ、
制振や耐震にも優れています。
省コストハイパフォーマンスではこの方法が良いかと・・・・
「制震装置(技術)」について直接的な答えになりませんが
現時点での私の考えでお答えします。
多くの会社、メーカー(建材メーカー)で色々なものが開発、提案されていますが
正直、何を選択するのかという答えは出せていません。
メーカーごとにメリットに関しては多くの事柄があげられていますが・・・。
まず、住まいを設計するにあたり基本的な考えとして、
機械設備(装置)ありきではなく、できるだけ建物自体のスキル(プランや構造)
で性能を出して快適な空間にしていくことが良いと思います。
主に温熱性能(断熱など)や耐震性能などがこれに当たります。
そして、それでもなお不足に思われるものに全体のコストバランスを考慮して
機械設備(装置)などを付加し性能をあげると良いと思います。
「制振装置」で考えてみると
耐震性能で建物自体のスキルをもたせ、どうしても不安に思うなら制振装置の付加を検討。
という感じです。
現在の一般住宅を設計(新築)するにあたり
【制震】の性能だけで基準法や性能評価は (公的指標を) クリアできないと思います。
※例外:伝統的な石場建て工法や社寺仏閣などに使う高度な構造計算をする場合は
評価の一部となる場合があると思います。
【制震】はあくまでも【耐震】でクリアしたものに対して付加するものと考え、
“耐震性が基準法クリアレベルで制振装置を付加”するよりも
“耐震性、例えば耐震等級3(性能評価基準の1.5倍)”にあげるほうが良いかと思います。
(コスト面では「制振装置」の種類によって前者の方が安くすむ場合もあるとは思いますが・・・。)
耐震等級の評価として、同じ耐震等級3でも
仕様規定(あるルールのもとの条件で壁や梁の大きさを決めていく等)で設計する方法と
許容応力度計算(各部材の寸法や細かな数値を建物ごとに構造計算)で設計する方法があり
後者の方がより細かな計算となると考えています。
(検討している項目が違うので単純にどちらの建物が強いかということにはなりません。)
(やはり、後者の許容応力度計算の方がコストはかかります。)
よって、住まいの地震に対する考え方の流れとして
【耐震】 → (耐震等級 → 耐震等級の設計方法 ) → 【制震】
まずは耐震を考え、そのレベル(等級1~3)をどこに持っていくか、
と同時に設計方法を検討(コスト)。
耐震の性能を満足したら制振装置で性能をあげる。
(その他、温熱性能等とのバランスもお忘れなく)
と、いう考えが良いかと思われます。
(今回、耐震はバッチリでその上での制振装置検討での質問でしたら
申し訳ありません。)
また、木造住宅において貫の採用(私共は出来るだけ取り入れています)は
耐震に付加するものとしてとても優れたものだと思います。
(話がそれてしまうので検索してみてください )
大分話がそれてきましたので制振装置について少し。
多くの製品が出されていますが
コスト30~50万円(延床30~40坪程度)、
耐用年数50年(100年、半永久的といのもあるそうです)のものが多く
保証期間を10~20年で設定しているものもありました。
壁の中や天井裏に設置することがほとんどなので
メンテナンス期間や耐用年数、
保証期間は検討する際に大事にしていきたいところです。
ちなみに、新築ではなく耐震改修において制震装置は評価の対象となっています。
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