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家づくり Q&A
「壁量計算」と「許容応力度計算」はどう違う?
「壁量計算」と「許容応力度計算」はどう違うのでしょう。
また、一般住宅は「壁量計算」のみで設計されることが多いようですが、どんな場合に「許容応力度計算」が実施されますか?
災害に備えてより安全な家を建てるためには、「許容応力度計算」をお願いした方が良いのでしょうか。
ユニバーサルホーム 浜松西店からのご回答
壁量計算は壁のみの計算です。
静岡県は地域係数を一割増し、地震係数を二割増しで計算されています。
従って 1.0×1.1×1.2=1.32倍
通常(例えば東京都)は1.0有れば良いのですが、単純に静岡県は三割二分増しになります。
許容応力度計算とは、我々が良く使う言葉に置き換えると構造計算になります。
3階建て時によく行います。
これは、壁に加え、梁の計算、基礎の計算が入ってきます。
ただし、通常の家(非住宅以外)で有れば、スパン表を基に梁の大きさを考慮致しますので、
あえて、許容応力度計算までの必要は有りません。
壁量計算でご不満で有れば、軸組計算というものがあります。
これで、耐震等級も解りますのでおすすめです。
軸組計算はスパン表にて基礎にも細かい配筋の指示が入ります。
その他上記以外にも、各メーカーにて構造を強くする考えが様々ですので、
お比べになってお選びになるのが良いと思います。
当ユニバーサルホームは、通常の基礎に比べコンクリート重量も鉄筋(+鉄製H鋼)の量も多く、
重心が低い位置に来るため、揺れに対する建物への影響が軽減されます。
また、通常のべた基礎部分のハリ部分に砂利(砕石)を敷き詰めるため、揺れを軽減することが出来ます。
鉄道のレールが枕木に固定され砂利の上に敷かれているのは同じ理由からです。
さらに、木造の木の連結部を木と木で連結する昔からのやり方ではなく金物で連結するピン工法は、木の欠損が最小限に成るため、構造的にはかなり強くなります。
加えて、2階床を剛性床で作るため2階床が大きな一枚の板状になり、家全体のひねりや横の動きにも非常に強くなります。
これはほんの一部ですが、色々な組み合わせによる相乗効果などで、強い木造住宅が可能になり、快適さも兼ね備えるわけです。
上記は耐震等級や計算などには見えてこない強さの部分になりますので、一概に計算だけで判断されるのは危険かと思います。
快適と強さを兼ね備え色々な意味で家族を守る為の家づくりをお祈りします。
ユニバーサルホーム浜松西店
スローガン『あなたを守りたい』
ウッド・アート・スタジオからのご回答
一般的な2階建て以下の木造軸組構法住宅のほとんどは、「4号建築物」と呼ばれています。
建築基準法第6条題4号で規定する建築物に該当します。
4号建築物は、建築基準法第6条の3において、確認申請の審査を簡略化することが認められており、
これは俗に「4号特例」と呼ばれ、建築士が設計していれば提出図書の省略などが認められます。
しかしこれは、構造安全性のチェックを行わなくてもよいという意味ではなく、
「チェックを行う必要はありますが確認申請の審査において、簡略化が認められている」という意味です。
4号建築物では、荷重・外力に基づいた「許容応力計算」などの構造計算は求められていません。
多くの場合、「仕様規定」と呼ばれる範囲内(方法)で構造安全性のチェックを行います。
このような規定が設けられているのは、小規模な建築物については、
その構造特性を考慮して決められた構造ルールを満足することで、
構造安全性を確保できると考えられているからです。
※以下で扱う木造軸組構法住宅は、下記に当てはまるものを対象とします。
・木造の建築物
・階数2以下
・延べ面積500㎡以下
・高さ13m以下
・軒の高さ9m以下
●「仕様規定」……木造住宅の仕様規定には、3つの簡易な計算と8つの仕様ルールがあります。
<簡易な計算方法で確認>
1.壁量の確保(壁量計算)
2.壁配置バランス(四分割法)
3.柱の柱頭・柱脚の接合方法(N値計算法)
<仕様を守って計画>
4.基礎の仕様
5.屋根ふき材等の緊結
6.土台と基礎の緊結
7.柱の小径等
8.横架材の欠込み
9.筋かいの仕様
10.火打材等の設置
11.部材の品質と耐久性の確認
●「許容応力度計算」を実施する場合には以下の場合があります。
・仕様規定適応範囲外の場合
・平面形状が不整形の場合
・空間成形が特殊な場合(無柱空間で大きな居室空間を作りたい場合など)
・お施主様が希望した場合
より安全な建物のを希望される場合は「許容応力度計算」をおすすめいたします。
※許容応力度計算をご希望される場合、規模・形状・特異性などによりますが、
4号建築物の場合30万円~が別途必要となります。
▼弊社にて「許容応力度計算」を実施した建物の実例
アイワホームサービスからのご回答
2階建ての木造住宅の場合、確認申請においては、
壁量計算と偏心率0.3以下という設計基準が求められています。
枠組壁工法(2×4)の場合、確認申請における添付義務はありませんが、
当社では担当設計士において壁量計算を行い、壁量と偏心はチェックしています。
また、「許容応力度」は構造計算を行わないと求められません。
「許容応力度」とは、部材が破壊しない安全な強度の事で圧縮、引張、曲げ、せん断、めり込み、付着等です。
構造計算により部位(基礎形状、梁、マグサ等)の適切な大きさ、長さを決定し構造図を製作いたします。
2階建てにおいては、構造計算書の添付義務はありませんが、より安全な建物を安心してお求め頂くために、
2階建てでも構造計算をおすすめいたします。
3階建ての場合は添付義務があるため必ず構造計算を行います。
ちなみに2階建ての構造計算を行わない場合、スパン表を用いて設計士の判断で部材を決定しております。
簡単ではありますが、質問の回答です。よろしくお願いいたします。
セルコホーム浜松北(オバタケイ)からのご回答
こんにちは。セルコホーム浜松北の渡辺です。
誰もが十分な耐震性を持った建物を建築したいと思いますよね。
さて、2つの計算を簡単に説明すると、
壁量計算は、間取りの横軸、縦軸で耐力壁の量が十分かどうかをチェックするだけ。
許容応力度計算は、荷重や地震に対して柱や梁などが、十分に耐えられるかどうかを検討する作業になります。
許容応力度計算は耐震等級を表示できるようにするために利用する構造計算の1つですが、
一般的には耐震等級2や3を希望する場合に計算をします。
耐震等級2、3と数字が大きくなれば建物は頑丈になりますが、それ以上に上下階の耐力壁の配置がとても大切です。
熊本の地震では耐震等級2の建物が倒壊しています。
倒壊した建物の間取りを見ると、上下階の耐力壁がそろっている割合(直下率)が低かったそうです。
プランを検討する場合は、建築会社に直下率を意識したプランを作ってもらうと、
より安心な建物が完成すると思いますよ。
マクス (マクス一級建築士事務所)からのご回答
株式会社マクス 代表の鈴木と申します。
「許容応力度計算」は「構造計算」の一種です。
簡単に言ってしまえば、「壁量計算」が壁のみの必要量とバランスを見るのに対し、
「構造計算」では、基礎や床・屋根の強度、構造材の強度や接合部の強度までを総合的に検討します。
例えば、ダンボール箱を想像してみて下さい。
蓋が開いた段ボール箱と、蓋を締めてガムテープで留めた段ボール箱。
壁の量は同じですが、どっちが頑丈ですか?
そういうことです。
建築基準法20条では、
「建築物は地震に対して安全な構造のものとして…構造計算によって確かめられる安全性を有すること。」
とあります。
しかし、同じく6条四号にて、木造の平屋と2階建ては除かれています。
つまり、ほとんどの木造住宅(上記法律により「四号建物」と言います)は、構造計算をされていませんが、
審査の義務がないだけで、構造の検討をしなくていいわけではないはずなのです。
知りたい内容がなかったり、もっと知りたいと思ったら、イエタテ掲載社にどんどん質問してみよう!