静岡県中部
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小学生の子ども2人を育てるI家の休日は、家でまったり過ごすことも多い。だからこそ、家の中で心がやすらぐ「視覚的要素」にこだわった。インテリア好きの人なら、きっと共感できるはず。ふと目に入る部屋の一角が、1枚の写真を切り取ったように美しく、そこに照明や小物といったお気に入りのアイテムが並ぶ。「好き」でいっぱいの空間が、何気ない日常も、あたたかく優しい気持ちにしてくれる。
「何十年と暮らすのだから、後悔したくなくて」と話す奥さまは、その「視覚的要素」をつくりあげた名コンダクター。1番好きな場所を尋ねると、「キッチン」と即答。サブウェイタイルにダークグレーの黒板クロス、ウッドワンのキャビネット、ペンダントライト。カフェをイメージした絶妙なバランスが、奥さまのセンスをもの語る。
家づくりでインスタを参考にする人は多いが、奥さまの場合は徹底している。「この雰囲気が好き」と感じたら、使用しているアイテムのメーカーや商品名、品番を確認。時にはSNSで相談にのってもらい、建具のサイズをミリ単位で吟味した。商品を理解して、他の選択肢も考えた上で100%納得して決めたかったからだ。また、使用する色は最小限にし、木の家具は床材も含めて樹種を統一する。そんなインテリアコーディネートのセオリーもインスタから学んだという。飾りすぎないけれどオシャレでまねしたくなるような服選びや料理の盛り付けなど、家づくりで得た感覚は今も生活の中に生きている。
I邸でポイントになるものがもう1つ。空間ごとに吟味されたクロスだ。「足し算したり引き算したりしながらコントラストをつけました」と、奥さまは楽しげに振り返る。「ウィリアム・モリス」のアクセントクロスは、寝室を落ち着いた雰囲気に。ドイツ製の自然素材クロスを使った畳の小上がりでは、子どもが宿題をしたり、家族がゴロゴロしたりする、居心地の良いリラックススペースになっている。
暑い夏、寒い冬、晴れの日、雨の日、1年の半分を過ごしてきた、愛しい我が家。忙しさに流されてしまう日々も、好きが詰まったI邸にやさしく彩られ、かけがえのない家族の時間が紡がれていく。
キッチンはブラック、グレーと木で統一。好みをよく知る『小玉建設』がタイルの目地もグレーに。親子で料理をする日が待ち遠しい
スケルトン階段がリビングに開放感をもたらす。吊るしたグリーンがアクセント
長女の部屋は淡いグリーンのストライプで爽やかに
深みのある寝室のクロスは照明でまた違った表情を見せてくれる
リビング階段には人気のタイガランプ。半年待ちだったが、どうしても使いたかった
入口がやわらかなアーチを描く納戸は、淡いグレーのクロスが奥行きを感じさせる。造作棚のレールもこだわりのブラックに。「廊下からの見え方が好き」という思い入れのある空間には、思い出の品をディスプレイ。奥には隣地の実家につながる裏口があり、家族みんなが頻繁に行き来する場所でもある
気がつけば何となくリビングに。こだわりのインテリアに囲まれ、家族でやすらぎの時を過ごす
ご主人・奥さまともに22歳で結婚、2人の子どもに恵まれた。新築前は隣にある奥さまの実家で、両親、祖父母と8人暮らし。子どもの成長に伴って部屋数も必要になり新築することになった。
フリーライター