静岡・三河の工務店・新築・一戸建て・注文住宅・リノベ会社を検索できるイエタテ

コラム・特集  「木」と家と地球のつながりについて考えてみる

「木」と家と地球のつながりについて考えてみる

「木」と家と地球のつながりについて考えてみる

地球が温暖化しているのはなぜ?

地球を包んでいる大気には、二酸化炭素などの「温室効果ガス」が含まれ、地球に届いた太陽の熱の一部を逃さないようにしています。
そのおかげで、地球の平均気温は人間や動植物が暮らしやすい15℃に保たれているのです。
しかし、私たち人間が便利な生活を求め過ぎるあまり、石油や石炭などの化石資源をたくさん燃やすことで、大気中の温室効果ガスが濃くなっているのが現状。
これによって地球が厚着しているような状態になり、平均気温が上昇し続けているのです。
地球の温暖化が進むと、私たちの暮らしに大きな影響を及ぼします。
たとえば、海面が上昇して島が水没したり、マラリアなどの感染症が広がったり、異常気象が多発したりと、さまざまな問題が起こります。

木と地球温暖化との関係は?

樹木は、光合成によって空気中の二酸化炭素を吸収して、体の中に炭素を蓄えることによって成長します。
二酸化炭素を吸収し、酸素を放出する樹木の働きは、地球温暖化を抑える大切な役割を持っているのです。
そんな樹木が育つ森林の恩恵を受けて、川下の私たちの暮らしは守られています。
森林の土壌は、スポンジのような性質を持っているので、降雨を一時的に蓄えて洪水を抑制し、反対に雨の降らない時期には、水をゆっくりと流出させる働きがあります。
また、しっかりと根を張った木々が土壌を掴み、土砂崩れを防ぎます。
森林の中にはさまざまな植物が群生し、それをエサとする動物も生活しています。
森林を守ることは、動物や魚たち、そして地球を守ることにもつながるのです。

木を伐採し、使うことで環境が守られる

森林には、人による破壊から「守られるべき森林」と、伐採・植林を繰り返して木材を生産する「使われるべき森林」という2つの面があります。
木材を伐採しない、使わないだけでは、その分、化石資源を浪費するので、むしろ環境悪化につながることにもなりかねません。
森林は、伐採・植林・造林のバランスが適切に管理され、使われて循環することで、環境保護につながるのです。
木材は循環型資源で、再生可能というすばらしい特性を持っています。
資源としての再生が不可能な鉄や石油の代わりに木材を使うことは、地球環境に大きく貢献します。

遠州の宝、天竜美林

私たちが暮らす遠州地方は豊かな自然環境に恵まれています。
中でも浜松市内の森林面積は10.3万haと広大で、市域全体の68%を占めます。
その多くが、人の手によって植林された杉、ヒノキを主体とする人工林=天竜美林です。
日本三大人工美林のひとつにも挙げられる天竜美林は、金原明善をはじめとする先人たちが、度重なる天竜川の自然災害への対策と自然環境や産業づくりのため、植林によって築かれた森林です。
植え、育て、伐り、使うことのサイクルで木材産業を成り立たせ、治水対策となって地域に安全をもたらしました。
何世代にも渡る植林によって大切に守られてきた天竜美林は、消費地の江戸への流通が盛んだったことから、江戸時代からすでに住宅材として育成されてきました。
そのため、急峻な山々でありながら、下草刈りや干ばつなどの手入れが行き届き、冬場は北西の強い季節風にさらされて育つ天竜杉、天竜ヒノキは、強度、質、表情のすべてにおいて、全国有数の高い評価を得ています。

森林を守る認証制度「FSC」

しかし、近年は安価な輸入木材に押されて日本の製材業が衰退する中で、天竜美林も減少の一途をたどり、管理の行き届かない森も増えています。
人の手で植林された天竜美林は、きちんと手入れされなければ荒廃してしまいます。
この危機を防ぎ、持続可能な森林管理・経営を目指そう。
そして、現状を知ってもらい、大切さをPRし、地域の木材をもっと買ってもらおうと、浜松市は市内の森林組合や静岡県などと協力し、平成22年3月に国際的な認証制度である「FSC森林認証」を取得しました。
このFSC(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)森林認証とは、世界で最も広く認められている森林認証制度のひとつで、大切な自然を守るために、きちんと森林や木材を管理しているかどうかをチェックする制度。国際的に統一された基準をもとに、第三者機関が審査して「伐って、植えて、育てる」管理が徹底された持続可能な森林であると認められた信頼の証なのです。
FSC認証を取得したことで、違法伐採など、起源が不透明な木材を排除することができます。
また、製品が森林から消費者に届くまで、つまり製造・加工・流通に至るまでのトレーサビリティが明確になり、「適切に管理された森林からの製品」という確かな品質の木材を消費者に届けることができます。
消費者はFSC認証の天竜材で家を建てることで、森林保護や地元経済の活性化に間接的に貢献することになるのです。

伐採の適齢期を迎えた天竜材

木造住宅や家具などの木製品に使われた木材は、使われている間は炭素を吐き出さない(溜めておく)効果があります。
つまり、木造住宅は「街の中にある森林」なのです。
木材はとても加工しやすい材料で、鉄やアルミニウムに比べて極端に少ないエネルギーで加工できます。
木材で家を建てることによって、エネルギーの消費(=二酸化炭素の増加)も抑えることができます。
では、木材がたくさん二酸化炭素を取り込める樹齢はいつ頃でしょうか? 木材の二酸化炭素の吸収量は、人間でいうなら小学校低学年から増え続け、20?30歳でピークを迎え、それ以降は徐々に減っていきます。
ですから、適切に伐採して、植林することで森林全体の炭素吸収力を高めることができます。
60歳になった天竜美林は人間に例えると円熟期を迎え、炭素をいっぱい蓄積しています。
その強度は、他の産地の約1.5倍とも言われています。
だからこそ、いま伐採しないと、大きくなり過ぎて、柱や梁などの建築部材として使えなくなる怖れがあります。
このまま放っておいたら、「宝の持ち腐れ」になります。
浜松市は市域全体の68%が森林で、なおかつ人口約80万人が暮らす政令都市です。
地域材の地産地消が可能なのは、全国でもおそらく浜松市だけでしょう。
高品質で耐久性に優れた天竜材をもっと地元市民に浸透させることができれば、今ある豊かな山々の緑を持続可能な状態に保つことができます。

森林をもっと身近に感じてほしい

森林は、生態系の維持、おいしい水や空気、そして木材など、私たちにさまざまな恵みを与えてくれます。
そんな美しい地球環境を未来の子どもたちへ残すためには、地域の人々の森林、木材、林業に対する理解と適切な利用が必要不可欠です。
では、具体的にどうすれば木材を通じて環境保護に貢献できるのでしょうか? たとえば、天竜材を使って地元で家を建てる。そんな視点から家づくりを考えてみるのも1つの方法です。
天竜材を使う家づくりに力を入れている工務店に相談してみるのもいいですが、まずは実際に山に足を運んでみて、山と森の息吹を五感で感じてみてはいかがでしょうか。
『鈴三材木店』では、植林ツアー、下草刈りツアー、伐採ツアー、木のソムリエツアーなど、さまざまなイベントを開催し、ご家族で天竜美林の恵みに触れていただく機会を提供しています。お気軽にお問合せください。
「この山で何十年も大事に育てられた木が、僕たちの家の木になっていくんだね」…そんな親子の会話が聞こえてきそうです。

天竜材で家を建てる第一歩。遠州バザールへ行ってみよう!

地元の宝である天竜材を使って家を建てる優良工務店があつまる住宅イベント「遠州バザール」が毎年秋に開催されています。
家づくりを何から始めたらいいのかわからない、自分たちに合う工務店を見つけたい、天竜材で家を建てることに興味が湧いてきた…、そんな方はイベ ントへ足を運んでみるといいだろう。
探していた出会いがきっと見つかるはずです。
詳しい情報は、遠州バザール公式ページをチェック!

ライターのご紹介

イエタテ編集部
イエタテ編集部

フリーマガジンイエタテ・家を建てるときに読む本・WEBイエタテを運営するイエタテの編集部。フリーマガジンイエタテ夏号が先日発行しました!あなたの家づくりに役立つ情報をお届けします。

関連のコラム記事はこちら

該当するコラム記事がありません
CLOSE