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コラム・特集 収納の三種の神器はホント??

収納の三種の神器はホント??

収納の三種の神器はホント??

収納をしっかりとりたいんです!と希望すると…

 収納をしっかり取りたいと希望すると一体何が起こるか? 建築業者さんは、とにかくたくさん収納を配置した図面を書いてくれます。ありとあらゆるデットスペースに扉をつけたり、部屋の半分をウォークインクローゼットにしてみたり、屋根裏にはしごを付けて収納庫にしたり、ロフトをつくったり…。そして、その数や広さに「これだけあれば!」と納得して家を作り始めてしまう方も数多くいらっしゃいます。結果的には、たしかに数や床面積に占める収納の割合は多くなります。しかし、その収納が使いやすいかどうか? そういうお家が片付いているか?はまた別の話です。

 収納をしっかりとる目的は多くの方はおそらく、お部屋を「ラクに」片付けたい。そうすることによっていつもきれいな家にしておきたい。ということだと思います。つまり、収納の床面積に対する割合の多い家に住みたいのではなく、片付けやすくいつもきれいでスッキリした家に暮らしたいのではないでしょうか。そうそう!と思ったあなた、ぜひ建築業者さんに依頼するときはそのように言ってみてくださいね。そうするだけで、出て来る図面は変わってくるはずです…。しかし、実際には収納は特に建築業者さん任せにはできません。なぜなら、あなたのお家にどんな大きさの雛人形があり、靴や本をどれだけもっているのか?は建築業者さんにはわからないからです。人は横暴なもので、「自分は標準」と思っています。しかし、タオルの数、醤油の種類、アクセサリーの数などなど持っているモノは人によってかなり違い、またそれを使う場所もさまざまです。だからこそ、今からお話することをしっかり整理して建築業者さんに伝えなくては、本当にスッキリ暮らせる家にはならないのです。


収納について考えるときのポイント

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 (1)モノの量と大きさ
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モノは、しまう前には整理が重要です。せっかく新しいお家になるこのタイミングで、今あるモノを「これからの暮らしに持っていきたいか」という目線で見てみてください。まだ使える。ではなく、まだ使いたいのか。履かなくなったヒールの高い靴…。子供が手を離れて履けるようになる頃にはやっぱりそれ履きたいか? 年齢や時代はいつの間にか変わっていますよ。そんなことも気に留めながらもう一度考えてみてください。捨てなくても、人に譲る、売るなどさまざま方法はあるはずです。新しいお家はおそらくスペースも予算も有限。いらないものに場所をとったり予算を取るのはもったいないと思いませんか?

そして、本当に持っていきたいモノが決まったら、そのモノの量と大きさを記してみてください。靴は○足、服はパイプハンガー○mなど。それを参考に新しい図面に落とし込んでいけばいいのです。逆にこれがないと、図面が出てきたときにも正しい判断ができません。「一般的にこれぐらいですよ。」の言葉になんとなく流されてしまいますが、相談者の中には「ウォークインクローゼットに引っ越しのダンボールが入ったままです。」とか、「結局ブーツが入らず玄関に並んでいます。」なんて声もよくお聞きします。自分は「一般的」ではない。と思ってしっかり自分にあった数を見極めてみてください。また、収納の使い勝手には「大きさ」がかなり重要です。文房具をしまうのに奥行き90センチもいりません。しかし、どこにもかしこにも押し入れのような収納がついた間取りもまだよく見かけます。これは、構造から考えていくとこの大きさが一番作りやすいからです。しかし、建主側がしっかり要望すればそこは変えることができますので、「一体どんな大きさの何をしまいたいのか」を伝えることが大切です。

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 (2)動線上に収納
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次に重要なのは、“そのモノをどこにしまうか”です。片付けやすい部屋にするには「使う場所」にそのモノをしまうことが原則です。人は、必要なモノをだしてくるのは遠くても結構頑張れます。しかし、戻すのはなかなか億劫で置きっぱなしになってしまうもの。だからこそ、使った後すぐ戻せる場所に収納場所を確保しておきましょう。ひとつ具体
例をあげると、例えば洗濯物。洗面室に洗濯機があるとすると、まずランドリーバスケットを必要な数置くことができる図面になっていますか? そしてハンガーなどはここに収納するのか? それとも干す先に収納するのか? さらに干し場までの距離は無駄に遠くないか? 取り込む場所はどこで、どこでたたみ、どこにしまうのか? アイロンをかけるとするとアイロンセットはどこにしまうか? こうやって考えてみると、アイロンはリビングにと思っていたけど、和室で使うから和室の押し入れに。とか、洗面所で干してから一気に運んだほうが寒くないから、そういうスペースがほしい。など、いろんな希望が出てきます。これらを今考えておくのと、家ができてしまってから後悔するのは大違いです。今、面倒でもしっかり考えておきましょう。そして、その動く道筋の途中、または使う場所に収納を設けておくと、簡単に元に戻せるので散らかりにくくなります。

とはいえ目安は・・・

こちらのサンプルを参考に、あなたのベストな収納サイズを検討してみましょう。

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 (3)その人に合わせた収納
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一般的には、人は目線から腰までの高さがいわゆるゴールデンゾーンと言われます。モノを出したり戻したりしやすいので、毎日使うようなものはその範囲に収めると使いやすいと言われています。よくモノが溜まる場所として、リビングのカウンターや玄関の棚があります。人がよく通りさらに程良い高さだからなんです。本当によく使う携帯電話や鍵などはそこを定位置にするとなくなって探すことが減ります。そのゴールデンゾーンも微妙に身長によって違うことがあります。その人に合わせた片付けやすい高さを考えるのも重要です。特に子供はまた目線が全く違いますので学用品の収納などは本人の意見も取り入れて環境を整えることが大切です。

さらに、同じ大人でもしっかりとしまえる人とそれが難しい人がいます。それぞれの「レベル」に合わせることも考えてください。扉がないところにポンと置くだけならできるけど、扉を開けてしまうとなるとレベルが一つ上がります。更にその中に引き出しがあったら更に高レベルに。低いレベルの人に合わせるのであれば、扉のないオープンな収納がおすすめです。しかし、もちろんインテリア性などとの兼ね合いもありますので、そこは自分たちの納得のいくラインを探してみてください。特に、子供はレベルを下げて褒めてあげることが重要です。(大人もですが)



プロがすべきことと、住む人がすべきこと

しっかりと、しまうモノの大きさと場所を考えて整理してから建築業者さんに渡したら、あとは図面のチェックです。先に述べた3つを考えながら、細かく詰めていきましょう。(1)をしっかりやっておけば、判断基準がしっかりしているので迷うことも少なくなるはずです。また、要望も整理されているので図面も書きやすくなりますし、何社かに依頼するときちんと考えてくれる会社と、そうでない会社の差がでます。ですので、収納提案を依頼先を決めるときの判断基準にすることもできます。つまり、要望を整理し、しまいたいモノ(大きさ、量)と収納希望場所をしっかり整理することまでが住む人のやるべきことです。そこから先がプロのやるべきことです。

▲こちらはじゅうmadoで使用しているプランニングシート。

「収納いっぱい」というだけで、「いい図面が出てこない」「使いづらい」などという方がいらっしゃいますが、設計士といっても超能力者ではありません、あなたがしたい暮らしや持ちたいモノはあなた自身で一度整理する必要があります。自分たちのやるべきことをしっかりやれば、相手はしっかりとその誠意に応えてくれます。ぜひ、楽しみながらこれからの暮らしに想いをはせてみてください。

ライターのご紹介

遠藤 一訓
しずおかオンライン
イエタテスタッフ
遠藤 一訓

web・フリーマガジン『イエタテ』や『家を建てるときに読む本』の編集担当。

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記事写真
2016/06/01
収納にこだわった家をつくる

ライター:イエタテ編集部

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